チューブポンプでよくあるトラブルとその対処方法をまとめました。チューブポンプでお困りの際のトラブルシューティングとしてお使いください。
脈動については下記の記事にまとめていますので、そちらをご参照ください。
流量低下の原因は2つ考えられます。
流路の途中の接続が外れていたり、チューブが破れていたりする箇所があると、そこから液体が漏れ出てしまい、その分、流量が低下してしまいます。
液体の種類によっては大きな問題になりますので、真っ先に確認した方が良いでしょう。
チューブポンプはローラーがチューブを押し潰しながら動作するため、時間が経過するとチューブが徐々に劣化していきます。チューブが劣化すると送液できる量が減り、流量低下を引き起こします。
対処方法としては、まずは新品のチューブを短時間でのみ使うという方法が考えられます。これが一番シンプルな方法ですが、長時間の連続使用には向いていません。
長時間の連続使用を視野に入れると、流量計と組み合わせて、流量を確認しながら流量が一定になるようにローラーの回転数を調節する方法が考えられます。長時間でも安定した送液が可能となりますが、自動化のための装置開発は必要になってしまいます。
ポンプを使い続けると、チューブの内壁が少しずつ剥がれ落ちて、それがつまりの原因になります。つまりが発生した状態で送液を続けると、流路内の圧力が上昇し、チューブが破裂してしまうことがあります。
対処方法としては、まずは、定期的に流路の洗浄を行い、細かいゴミを取り除いておくことで、つまりの発生を避ける方法が考えられます。しかし、定期的なメンテナンスが面倒ですし、大きなゴミが入ってきた時など、瞬時に流路が閉じてしまう場合には対処ができません。
より便利な方法としては、流路に圧力センサーを設置して自動的にポンプを停止させる方法があります。定期的なメンテナンスも不要で、瞬時に流路が閉じてしまった場合にも対処できます。しかし、自動化のための装置開発は必要となります。
液体を吸わない原因は3つ考えられます。
吸い込み側の流路で、継手の接続が不十分だったり、チューブが破けていたり等、開いている箇所があると、そこから空気を吸い込むだけで、液体を吸い込むことができません。液体を吸わない時は、まずは流路に問題がないか点検しましょう。
上記とは逆に、吸い込み側の流路につまりがあり、完全に閉じている箇所があると、液体を吸い込むことはできません。
上記と同様に流路に問題がないか点検してみてください。
送液用の液体が準備されてない場合や、送液し切った場合、そもそも送液する液体が存在しないため吸えません。当然のことなのですが、意外と気付かないことが多いので注意してください。